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上半期 シャンパーニュ講座第6回(第3週) [ワイン]

今回は、1687年から12代に渡る家族経営にて、非常にユニークだが、専門家からも評価の高いシャンパーニュ造りを続けている、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区のウイイ村にある、タルラン(RM)の5本を堪能するという、誠に贅沢な企画です。
輸入元のサイトに、12代目のブノワさんと、ラ・トランスミッションのメンバーでもあるメラニーさんの動画がありました。この2人の元気な笑顔が素晴らしく、また、マルヌ渓谷の土壌の特徴や、素焼きの壺を地面に埋めて発酵させている様子など、いろんな工夫がされているようで、思わず顔もほころんで、全てが好印象、ここで造られるシャンパーニュも、好きにならずに居られないという雰囲気になります。

https://hatta-wine.jp/our_wine_post/01/

https://www.tarlant.com/  
(武士道Tシャツ?を着たブノワさん登場、youtubeも面白そうです。後でゆっくり要チェック)

DSC02505.jpg

さて、かなり特徴のある2本からスタートです。

(1)タルラン シャンパーニュ ゼロ ブリュット ナチュレ NV
 生産者:タルラン(RM)
 ぶどう品種:CH PN ムニエ各32%、残りの4%はプティ・メリエ アルバンヌ ピノ・ブラン
 ドザージュ: 0g/L 主体となるヴィンテージは2009年、一部2007年をブレンド
 
(2)タルラン バムBAM NV
 生産者:タルラン(RM)
 ぶどう品種:ピノ・ブラン25% アルバンヌ25% プティ・メリエ50%
 ドザージュ:0g/L 主体となるヴィンテージは2009年、一部2007年をブレンド

前者は、ベージュがかったイエローの色調で、泡は細かく、比較的強い柑橘系の香りを感じました。同席者に依れば、リンゴ、洋梨やハチミツ、コリアンダーの香りも感じられるとのこと、味わいはフレッシュな酸味とシャープさがあり、余韻も長い印象です。

後者は、古代品種である三種類のぶどう(ピノ・ブランB、アルバンヌA,プティ・メリエM)の頭文字をとって、BAM(舌の上ではじける酸味という意味もある)と名付けられた通り、同様の色と泡ですが、力強く複雑な香りを持ちながら、おだやかな酸味と丸みのあるふくよかさを持ち、うまみもあり、なかなかのユニークさで、好印象。

DSC02529.jpg
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続いての3本は、かなりの強烈なラインナップです。

(3)タルラン ミレジメ ラ ルテシエン ブリュット ナチュレ2005
 生産者:タルラン(RM)
 ぶどう品種:CH80% PN20%
 ドザージュ:Og/L

(4)タルラン ヴィーニュ ドール ブリュット ナチュレ 2004
 生産者:タルラン(RM)
 ぶどう品種:ムニエ100%
 ドザージュ量:0g/L

(5)タルラン ミレジメ レタンスロント ブリュット ナチュレ2002
 生産者:タルラン(RM)
 ぶどう品種:CH75% PN29% ムニエ14%
 ドザージュ:0g/L

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(裏ラベルを拡大すると、いろんな情報が書いて有ります。)

ルテシエンという名は、ウイイ村とセル・デ・コンデ村にある5つの区画の下層土であるルテシエン石灰岩に由来するとのこと。収穫2005年9月19日~9月29日、澱抜き 手作業2020年2月14日とあります。
淡いイエローで、柑橘系の香り、まるみがあり飲みやすい。輸入元の説明では、ジューシーで深みがあるとのこと。

ヴィーニュ・ドールは、最初からタダ者では無い感満載で、やはり、ムニエ100%という初めて出会う逸品。スパルナシアンという粘土石灰質土壌に依って育まれた樹齢51年の古木。2004年9月27日収穫、澱抜き 手作業2015年2月17日とあります。その間の熟成が感じられます。
若干濃いイエロー、ココア。トーストなどの香り、シャープな酸味ながら、ぶどうの糖度そのものに夜と思われる品の良さを感じます。1番のお気に入り。

レタンスロントとは、花火の意味で、収穫年が良い年で、光のような若々しさがあるからとのこと。
澱抜きは、2018年9月27日。ムニエ100%の印象が強かったので、インパクトが少し薄れた感がありましたが、これも流石に、ユニークさも備えた、まろやかなうま味があります。お気に入り。

DSC02688.jpg

と言うことで、BAMと2004と2002と、3本も持ち帰って、窓台に載せて、朝の光を透かして記録してみました。

DSC02692.jpg
後日、裏ラベルの記述が気になったので、朝日で撮ってみました。
金色ベースのフランス語の部分が暗くなってしまい、判読し難いですが参考まで。

上半期の最終回も、素晴らしい体験をさせて頂きました。
下半期も、よろしくお願いします。


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fumiko

Hakoさん、春期講座お疲れ様でした!
〆を飾るにふさわしいタルランでした。
供出した5アイテムはどれもノン・ドゼ、ノン・マロ! 
奇麗な酒質のシャンパン、長い熟成、RMの筆頭と言えます。
ブノワ・タルラン恐るべしです。
Hakoさんの解説のなかにある一文
Can't help falling in love with the Champagne Tarlant!
プレスリーの名曲を思わず思い出して書いてしまいました(笑)
絶対にお薦めできるシャンパーニュメゾンです。
引き続き、宜しくお願いいたします。
by fumiko (2022-09-30 23:06) 

hako

fumikoさん、チェックとコメントを、ありがとうございました。
毎回、素晴らしい企画を楽しませてもらい、感激です。
特に今回は、ぶどう畑のある土地と、ぶどう品種と、造り手の情熱と手法が、シャンパーニュを通して伝わってくることが体感出来て、嬉しかったです。何だか良い雰囲気のファミリー、兄妹ですよね、これで良い結果も出しているのだから、嫌いになる要素が無いと思います。
「日本で買える、飲める320ブランド」の本も、付箋だらけになってきましたが、ますます今後の展開が楽しみです。

by hako (2022-10-03 08:12) 

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